美術修復修行中。


by jaimeleschiens
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昨日の工事は、今日も引き続き行われるのですが、私はアトリエに残って、ロゾンジュのパネル作り。ロゾンジュの組み立て初めのやり方を、あれ?どうやるんだっけ、と手間取っていると、研修が始まる時間にあわせてやってきたウ゛ェリエー達が興味津々と集まって来て、「お、そうじゃないよ、オレはこうするよ。」「この順番に組めば後がとても楽ヨ」と、口々にいろいろと教えてくれました。感謝。目つきの鋭い二人は相変わらずこちらが挨拶してもツーンと素通りでしたが、ほかの方々は、研修の休憩のたびに「どうだい、うまくいってるかい?」と様子を見にきたり、とても和やかで、初日のピリピリした雰囲気がウソのようです。今日の研修は、私がロゾンジュを組み立てる部屋で行われたので、私も、研修を聞きながら作業をしていました。そのうち、最近の修復例としてアトリエ主がいくつかパネルを持って来て説明し始め、その中に私が手掛けたパネルもあって、アトリエ主がそのことも言うと、目つきの鋭い二人がさっとこっちを見たんですが、突然、目が変わったんです...さっきまでの鋭い目が、丸く柔らかい目に変わったんです。なんというか、全然別の人間が入れ替わってしまったかのようで、生身の人間でこういう一瞬の変化を見たのは、初めてかもしれません。研修が終わってアトリエを去る時には、わざわざ挨拶にまで来てくれて、いやあ、かえって恐縮です。やっぱり根っから悪人はいないんだなあ、と私も笑顔で挨拶をしました。
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by jaimeleschiens | 2006-06-30 22:35 | 平日

教会工事。

今日は、県内の小さな教会の窓に、職人一人、メチエ・ダールの研修生と一緒にセリューリュと補強窓(昨日絵付けをしてきたのとは別の。)を取り付ける工事。ところが、その窓、鐘の真下の高い位置にあり、内部からは階段の空間が細過ぎてセリューリュを運べず、外側も、窓の直下に、等身大のキリスト像が木でできた十字架に張り付けにされていて、しかもその十字架が風雨でとてももろくなっているので、外からセリューリュを入れることもできず、途方に暮れたまま、アトリエ主と連絡を取って、結局アトリエへ戻ることに。
帰りがけに、この教会前の昔ながらのパン屋で、焼き立てのブールとバゲットを買って帰ったら、ワゴンの中が、パンのいい匂い。しかも、このパン、美味しい。こんなに美味しいパンを食べたのは初めてです。研修生が、アトリエ主家の分もパンを買って、アトリエに戻って渡したら、「おお、本物のパンだ♪」と喜んでいました。いやあ、本当に、なかなか無いんですよ、こういう美味しいパン。

さて、工事の方策を練って、午後再び教会へ。セリューリュはなんとか外から運び入れることができたのですが、今度は壁との戦い。工事に慣れた職人も、相当手間取っていました。一方私は、保険の関係で高所での作業ができないので、今回はただ黙って見守っているだけ。なので、皆に「せっかくだから、ここで埃を吸っているより、周りを散策してきたら?」と言われ、狭い空間にただ立っているのも邪魔だろうから、散策させてもらいました。近くを流れる大きな河のヘリに坐って、沈思黙考。
工事は、結局、今日中には終わりませんでした。
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by jaimeleschiens | 2006-06-29 23:31 | 平日

押しの強さ。

今日は、午前中は絵付けの部屋は空いていたので、独りで絵付けの続き。ウ゛ェリエー達は、休憩時間にトイレに行きがてら私の絵付けをちらっちらっと見に来るんですが、なんというか、皆さん、目がコワイ。「オマエには負けんぞ」みたいな、ピリピリしたものを感じるんですよね...。そんな、芸術は競うものじゃないだろうに。特に二人、本当に目つきの鋭い、キツネみたいな人がいるんですけれど、いやあ、食べられてしまいそうだ。

午後は、メチエ・ダールの研修生と一緒に、車で再びグリザイユ+補強窓アトリエへ。月曜日に注文した補強窓3枚(縦およそ140cm、幅およそ20cm)がすでに焼き上がっているので、その補強窓にグリザイユでブレロテをする、つまり絵付けをしに行ったのでした。3枚とも巨大窯でもう一度焼かれます。明後日の金曜日にそれを取りに、また三たび訪れることになっています。

それにしても、この補強窓への絵付けですが、ブレロテというのは本当に難しい。大窓に均等に色を塗るのは、簡単そうでいて、なかなか上手くいきません。さらには、私はまったく初めてで状況がよく分からないまま、「塗れ。」と言われたので塗ってみて、あ〜もう一度やり直したいな、と思ったら、研修生に「時間が無いから(やり直しは)無理。」と言われ、仕方なく諦めたら、え〜っ!自分のはちゃっかりやり直してんだよ、研修生。で、私のはずいぶんムラがあるねって冷たく言い放つあんたのも、そのムラ、半端じゃないじゃん。
...いやあ、ここでも、押しの強さに負け、っていうか。

そういえば先日も、牡蠣の話になって、研修生に「日本にも牡蠣ってあるの?」と訊かれたので、「あるよ。昔、フランスの牡蠣が病気でダメになったときに、日本から宮城種が送られたんだよね。」と答えたら、研修生は、いや違う、フランスの牡蠣はフランスの牡蠣だ、って言いはってきかないんだよね...。結局最後に、私が折れました。
(この研修生、イイ人なんですよ、念の為。)
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by jaimeleschiens | 2006-06-28 23:29 | 平日
今日から金曜日までの4日間、うちのアトリエで、フランス中から集まった9人のウ゛ェリエー(verrier(s) ステンドグラス職人)に対する研修が行われます。先生は、うちのアトリエ主。ウ゛ェリエー達は、それぞれすでに自分のアトリエで思い思いに何年も、人によっては何十年も活動をしているとかで、いやあ、すごいです、みんな自分を売り込んで。多分、日本人は一般にこういうのに慣れていないから、どうしてもこの押しに負けちゃいますね。いやあ...。

その中に一人、皆と比べて少々もの静かな人がいるんですが、この人はフランス南部の19世紀から続くステンドグラス工房の跡取りの一人で、じつは2年前の夏、私は一度そのアトリエを訪れたことがあるんです。何人も職人を雇っている工房なので、一度訪ねたきりの私のことなど覚えていないだろうと思ったら、いやいや、覚えているとのこと。世間は狭いです。
今日は、彼らが研修を受けている間に、久々にロゾンジュ作りの復習をしようと思っていたので、午前中は図面を引いて、ガラスカットや鉛線カットなど下準備を終えて、午後イチでパネルを仕上げる気満々だったところ、午前の研修が終わって私の様子を見にきたアトリエ主が「せっかくだから絵付けしたら♪」と言うので、んじゃせっかくだからと思ったら、「でも午後は(絵付け用の)ライトテーブルを使って研修をするので、絵付けは研修が終わってからね♪」と軽く流され、することが無くなってしまったので、独りであっちの場所で12世紀から20世紀までの各時代のステンドグラス史のおさらいをしていました。
で、夕方5時半過ぎ、皆がアトリエを去ってから、独りで絵付け。
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by jaimeleschiens | 2006-06-27 23:27 | 平日
今日は、6月22日のブログで書いた、グリザイユ製造+補強窓制作アトリエへ、研修生ともども、アトリエ主に車で連れていってもらいました。グリザイユを秤にかけてポットに入れる作業や、グリザイユの材料、補強窓を作る工程、ほかにもいろいろ、大変勉強になりました。

村へ戻り、アトリエで、小さな修復パネルを二か所ティファニゼして、私の仕事は終了。
研修生は、グリザイユの色見本をガラスのピエスで作る作業。今までに結構いろいろとガラスに描いてきている研修生ですが、ブレロという独特の筆を用いてガラス表面をムラなく塗る(「ブレロテ」といいます。)というのはあまりやったことがないそうで、アトリエ主からコツを教わっていました。

今夕、研修生に餃子を食べさせたら、研修生がお礼に食器を洗ってくれたんですが、泡だらけのまま終了なので、「えーと、これは、これからゆすぐのかな?」と尋ねると、「今日は、面倒だからこれでおしまい」って、なんだそりゃ。
改めてゆすぐのも角が立つので、明日、使う前に一度水を通すようにしようと思います。ここでは、私は食器洗い好きってことになっているんですが、違うって。しっかりと洗剤を落とした食器を使いたいですからね。
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by jaimeleschiens | 2006-06-26 23:54 | 平日

餃子作り

今日は、久々に本格的な雨。待望の雨なのですが、どんよりとした日は、やはりなんとなく気が滅入ります。でも今日は、餃子作り敢行。こんな田舎に餃子の皮など存在しないので、すべて手作りです。昨日マルシェで塊で買った豚肉を親切ご近所さん宅でひき肉にしてもらい、ついでに親切ご近所さんの畑から超新鮮にんにくも分けてもらい、ごま油がないのが残念ですが、玉ねぎ、にんじん、冷蔵庫の使いかけズッキーニを細かく刻んで、ひき肉に混ぜて捏ねて捏ねて捏ねて、皮に包んでから、アトリエ主宅、親切ご近所さん宅に届けました。醤油と米酢も持っていきましたよ。焼き方もしっかり教えて。もとは研修生に作る約束をしていたのですが、本人不在のため、トンピ。ほどなく双方から報告があり、どちらも上手く焼けたらしい。よかったよかった。面白いのが、皆さん、まったく同じ節回しで、まったく同じ質問をするんです。いや、むしろ尋問。

「皮は何でできてるんだ?小麦粉と水と、塩も少しは入ってんのか?」
「具は何だ?豚肉と、玉ねぎと、にんじんと、クルジェット(=ズッキーニのこと)、にんにくか?」

はい、そのとおりです。
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by jaimeleschiens | 2006-06-25 22:45 | 週末

今日は朝から雷雲。

今朝は、親切ご近所さんが8時に迎えに来ると言うので、8時きっかりに道路のところまで出て、待っても待っても来ません。20分頑張りましたが、そのうちに空が真っ暗になってきて、雷が鳴り出して、にわか雨まで降り出したので、こりゃたまらんと急いで家に戻ったところで、ご近所さんの車が。道路際にいなかったので「寝てた?」と言われ...、寝てませんっ!
マルシェの後、アトリエ主と一週間振りに挨拶をして、アトリエで、昨日のネットワイアージュを仕上げて、少しフランス語の勉強をして、静かに過ごしました。
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by jaimeleschiens | 2006-06-24 23:41 | 週末
今日は全員、午前中のみ。
職人は金属の最後の上塗りを終えて、アトリエの掃除をして、終了。
研修生は、デッサンを終えて見本パネルを作成して、終了。
私は、昨日までのネットワイアージュがもう一息だったので、午後独りでやる気満々だったんですが、正午近くに、私がメガネ引っ掛けサングラスを欲しがっているという話題になり、研修生が「午後、車で街のメガネ屋に連れていってあげるよ」というので、結局私も終了。
で、ついに購入。どんなものかお見せしたいのですが、今はデジカメが無いので残念。
清の最後の皇帝みたいで、なんかなあ〜、って感じですが、仕方ありません。
これからはもう、日光が目に染みることも、目を細めて眉間にしわを寄せることもなくなると思います。
今夕、アトリエ主夫妻がバカンスから戻ってきました。明日挨拶に行こうと思います。
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by jaimeleschiens | 2006-06-23 23:39 | 平日
私は、今日も一日ネットワイアージュ、研修生はデッサンの続き。
その他の職人は、金属を上塗りした後、今日はもう仕事が無いからと、皆、家に帰ってしまいました。

フランスは「週35時間就労」という決まりになっていて、文字通り一週間で35時間働けばよく、例えば、月曜日に7時間、火曜日に8時間、水曜日に8時間、木曜日に7時間働いた場合、金曜日は5時間働けば計35時間。なので、今日帰ってしまった職人は、今日働かなかった分を明日と明後日で余計に働いて、最終的に35時間になればいいわけです。

さて、研修生が取り組んでいるシステルシアン、これは、うちのアトリエ主の懇意の、グリザイユ製造や補強窓作成で有名なアトリエへ、補強窓注文の見本として月曜日に届けることになっているのですが、この研修生は、昨年の今頃、そのアトリエで短期修行を済ませていて、今年もまた、うちのアトリエで来週金曜日まで研修をした後に再度そのアトリエへ移り、それからまたうちのアトリエへ戻ってくる、と、行ったり来たりでちょっとややっこしいのですが、まあ、そういうことになっているんだそうです。
それで、今日は、そのアトリエについてや、大学院修了まで学んでいたというステンドグラスパネルの時代別判断基準についてなど、いろいろと中身の濃い話をしてくれて、とても勉強になりました。研修生に感謝。

ところで、午後6時半、いつもの親切ご近所さんから、裏庭のさくらんぼを採りに来るようにと電話があり、急いで仕事を終えて、研修生を誘ってバケツを山盛りにしてきました。親切ご近所さんはさくらんぼジャム作りの最中で、台所のテーブルはジャムポットだらけ。真冬を除いて、どの家も競ってジャム作り、その執念には凄まじいものがあります、男女違わず。少し前はいちご、今はさくらんぼ、そろそろアプリコット、桃。秋にもう一度いちごの時期があって、その後りんごや洋梨。冬間近にはマルメロ。私も昨年、親切ご近所さんからマルメロジャム作りをしごかれました。
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by jaimeleschiens | 2006-06-22 23:11 | 平日
6月12日のブログで、窓にパネルを固定するための金属類(SERRURE セリュル)の、バルロチエール、フォイヤール、クラウ゛ェット、ウ゛ェルジェットについて書きましたが、うちのアトリエでは、この旧来の金属類を用いた固定方法のほかに、バルロチエール、フォイヤール、クラウ゛ェットに代わって、アトリエ主の知己の金属工(SERRURIER セリュリエ)と共同開発した金属格子(GRILLAGE グリヤージュ)と専用ビス、専用固定棒を使った新しい固定方法をしばしば採用しています。写真を載せられればどんなものかよく分かるのですが、残念ながら、ちょっと無理。すみません。

ここまで前置きでしたが、今日は、朝イチにうちの職人がこの金属類をセリュリエから運んできて、午前中は職人総出で、流れ作業で
1. トルエンを塗る。(防毒マスク着用。)
2. トルエンの油を柔らかい上で拭き取る。
3. 錆び止め塗料を塗る。
この作業は、今日はここまで。錆び止め塗料を乾かすために一晩おいて、別の塗料で明日、明後日と、あと2回上塗りします。

午後は皆で、昨日までデピケ(DEPIQUER)していたピエスをアセトンとエタノールを半分ずつ混ぜた液体で洗浄(NETTOYAGE ネットワイアージュ)する作業。
研修生は、幾何学模様のパネルを作る課題が与えられていて、そのデッサンに取り組んでいました。
幾何学模様にもいろいろと種類があるのですが、今回研修生が取り組んでいるのは、特にシトー派修道院でよく用いられたことから名付けられている「システルシアン CISTERCIEN(シトー派)」というものです。
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by jaimeleschiens | 2006-06-21 23:02 | 平日