じつは今、再び日本です。
先週金曜日、慌ただしく帰国して、昨日、某試験を受けてきました。
結果は...
撃沈。
試験時間は、
09h30-11h30 外国語(二カ国語)
13h30-14h30 小論文
16h00-17h30 専門科目(私の場合は美術史)
だったのですが、いやあ、待ちくたびれて。
試験と試験の間が、長過ぎ。これが一番まいりました。
眠くなってしまうのね。せっかくのイイ感じの緊張感が、とろけて無くなってしまった。
特に、午後イチの小論文。文章を読んで、自分の見解を述べるのですが、
とろ〜んとした昼下がり、ようやくエンジンがかかって草稿用紙から答案用紙へ移ったところで、終了。
なにやってんだ私。最初から答案用紙に書いてりゃよかった。
せめてあと15分欲しかった...。凹みました、自分のバカさに。
前後の休息時間、ほんと、要らない。
いや、こういう状況下での判断力が試されているのかな?
さて、例の詰め込み美術史も、この日のためなれど、
たった一ヶ月間の準備じゃ、やっぱりつけ焼き刃...。
美術史の出題の形式は、
(A)西洋美術
(B)日本美術
(C)東洋美術
の各分野で一点ずつ、計三点の作品コピーが白黒A3版用紙で渡され、その三点のうちの二点を選んで、分析して自分の考えを書いていくのですが、今回のは、(A)は(多分)ベレロフォンのキマイラ退治の場面の浮彫り彫刻、(B)は喜多川歌麿「北國五色墨てっぽう」、(C)は宋代の郭煕の画風によく似た山水画、でした。東洋美術史についての私の知識は、かたつむりの脳味噌ほども無いので、はなから無視。選択の余地なく(A)(B)にとりかかったのですが...
(B)(C)にすればよかった。あとの祭りだけど。
そもそも、普通の美術解説書に載っているようなのは、まず出ないんだよなー。
過去5年間の問題集を見ても、作者は有名でも、作品は日本ではマイナーなものばかり。
(もちろん、知っている人はとっくに知っているでしょうけれど。)
たとえば、西洋美術史で、これ。↓↓
執念で探し出しました。↓↓
ロレンツォ・ロット「Portrait of Andrea Odoni」1527 Oil on canvas, 114 x 101 cm Royal Collection, Hampton Court
ほかに、
●ティツィアーノ「The Andrians (Bacchanalia)」1525 Oil on canvas, 175 x 193 cm Museo del Prado, Madrid
●ゴヤ「Duquesa de Alba」1797 Hispanic Society of America, New York(メトロポリタン美術館)
●不明。↓↓恐らく国際ゴシック期のものだと思われますが...。アトリエの面々も「見たことない」と。(御存じの方、教えてください。)
●レオナルド・ダ・ウ゛ィンチ風の素描だと思いますが、未だ見つからず...↓↓
日本美術史では、
●尾形光琳 「Waves」 Two-fold screen; ink color, and gold leaf on paper; 147 x 165.4cm Fletcher Fund ( メトロポリタン美術館)
●雪舟「慧可断臂図」1496重文(斎年寺)
●「鳥獣人物戯画 丁巻」国宝(高山寺)→これはまさに一昨日、ようやく見つけて、嬉しさのあまり9月29日付けのブログに載せました。
●「源氏物語絵巻 鈴虫二」国宝(五島美術館)→平成十二年に発行された新二千円札の図柄がこれなんですね。
●浦上玉堂「凍雲篩雪図」19世紀前半(川端康成記念館)
ね、マイナーでしょ?
(え、そうでもないですか?...そうですか。)
今日の結果は、もう目に見えているので、合否発表、見に行きたくないー。
しかしまあ、久々に頭を使ったから、私の脳味噌はかなり吃驚したらしいです。
帰宅後、氷砂糖をぼりぼり食べて、ようやく脳回復。
でもまだ、これからいくつかテストが続くので、
しっかりしろ、脳味噌。
今日の試験の前に他のテストがあれば、脳の柔軟体操にもなったでしょうけど、まあ、しかたがない。
日頃からもっと意識して脳を鍛えなくてはと思いました。